今も現役。伝説のMossテントとタープ

洞爺湖で

 Mossが、伝説のテントになって長い年月がたちます。
 MossはBill Moss(ビル・モス)が1976年に創設したテントのブランドです。ドーム型テントを世界で初めて作ったのがBill Mossでした。
 Mossのテントは ニューヨーク近代美術館 (MoMA)の永久収蔵品として収蔵される芸術的としても伝説になりました。
 伝説となったもう一つの理由は、Mossというブランドが消滅して、新品を購入することが不可能になってしまったことです。オークションでは驚くような値段が付くことがあるということです。
 そんな伝説のMossテントを私はごく普通に使っています。

 製品名はTitan GT(2000年)です。この年の写真から写り始めているので、2000年秋に秀岳荘で 「普通のテント」として 購入していたようです。Mossのテント部門は1994年にREIに買収され、その後、2001年にREIからMSRに転売されMossブランドは消えてMSRになってしまったので、Moss最末期の製品です。
 Mossと言えば、スリーブ式というイメージですが、このテントは、グリップテクノロジーと名付けられた吊り下げ式で、GTという名はそこに由来しています。
 Mossは生産拠点をアメリカのシアトル、カムデン(ともにMade in USA)から中国に移しているので、 最末期のTitan GTはMade in Chinaになります。
 「吊り下げ式でチャイニーズメイド」となると、Mossマニア(いるようです)の憧れ度は低くなるようです。シアトル、カムデンメイドは経年変化にともなう「モス臭」という悪臭が問題になることが多いそうですが、私のテントにその問題はありません。また、吊り下げ式なので、設営が非常に早くできるという大メリットがあります。最末期つまり集大成ということができるためか、 Mossマニア からも、「実用性では」という条件で、Mossのナンバー1と評価されているテントです。
 キャンプを再開した時に、撥水性が落ちていることに気づいたので、全国的に有名な「テントクリーニング.com」に洗浄と撥水加工を依頼しました。結果として驚くほどコンディションが良くなっています。
 もう一点、Mossタープの代名詞「パラウィング19ft」も所有していて、同時に再生しました。
 
 湖畔の林の中にセッティングした姿は、ほれぼれとするような美しさでキャンプの楽しさを実感させてくれます。
 しばらくは現役テントとして、クロンダイク、山岳用超軽量テントと併用して使い続けていく予定です。