1、これが今、最強の冬テントなのか?
5月の旅行できっかけを作り、9月の終わりに5年ぶりのキャンプを楽しむことができました。9月、北海道の秋は次々にキャンプ場が閉鎖していくさびしい季節です。しかし、すでに新しいスタイルの冬キャンプが流行しているという情報は把握していました。そして、そのスタイル基本がテントの中でストーブを焚いて暖まるということもわかってきました。しかし、所有しているMossなどのテントでそんなことができるわけはありません。
一から新たなキャンプ用品をそろえることにしました。新しいスタイルのキャンプを冬キャンプから 始めることにしたのです。まるで新しい趣味がスタートしたような楽しみです。
まずはテント選びです。最初は国産のリーズナブルなワンポールテントとして定評があるテンマクデザインの「サーカスTC」を候補にしました。知らなかったのですが、人気がありすぎて冬直前に思いたって購入することは全く不可能でした。第二候補として、A&Fによる新ブランド、サバティカルの「 モーニンググローリーTC 」を入手しようと、サッポロファクトリー内の A&F 店舗に出向いて手続きをとりました。しばらくして、店頭ですませた手続きは予約確定ではなく「購入抽選候補者?」になっただけというA&Fからの電話連絡を受けて、すぐにキャンセルしました。
「一度買ったら長年使うんだから、価格には目をつぶろう」という妻のありがたい提案に励まされ、ワンポールという条件を外さずに、北欧物に選択肢をひろげました。(2回ケチがついたので国産品は今回対象外に)
①ノルディスク(ノルウェー)、②テンティピ(スウェーデン)、③ローベンス(ドイツ→デンマーク)の各製品が候補になりました。情報収集して標準で煙突を出すことができないという制約から①を除外し、②と③で現物を探すことにしました。親しくしてきた札幌の「秀岳荘」に、その時点では②と一応①はあったものの③の在庫がなかったので、ネットで探して兵庫の「テント・セレクト」にクロンダイク今シーズ最後の1点があることを見つけて、ぎりぎりで入手できました。
ローベンスにした決め手は次の各点です。
A. TC素材であること。(冬対応なら当たり前ですが)
B. 煙突を外に出す穴が標準装備されていること。換気性能が高いこと。(テンティピも同じ)
C. ジップインフロアが用意されていて、外気との遮断性が高いこと。
D. 中心までファスナーを開ると土間にすることができること。
E. センターポールが太く軽量で、強度が期待できること。
(本国Webでは、時速160㎞(秒速なら30m)の風に耐えるという映像が公開されています)
F. テンティピに、居住性に優れたベル型の製品がなかったこと。
G. テンティピだけでなくノルディスクと比べても、リーズナブル?という印象を受けたこと。
ワンポールではベル型の居住性を評価し、ノルディスクならアスガルド7.2を候補に考えていたので、大きすぎる「グランデ」でない小さいほうの「クロンダイク」を選択しました。グランデならあちこちに在庫がありました。
「クロンダイク」でも、床面積が縦横4mのほぼ円形で高さは2.7mあります。小さいほうとはいえ、8畳間くらいの広さを有する大型テントです。自力で雪かきをしたときに「これ以上大きかったら倒れた」と、思いました。
ローベンスのセンターポールは、マトリョーシカ型といわれますが、そのことは動画で説明します。
マトリョーシカは、ロシアの入子式の民芸人形です。大きな人形の中に小さな人形が次々と入っているのです。ローベンスのセンターポールはこれに似ています。最初に色を付けて間違えないようにしています。この構造により、軽量でしかも肉厚なポールにより強度を確保する構造を実現することができました。
結果的に、非常に満足できる製品を購入することができました。
追加情報です。ローベンスはどちらからというとマイナーな存在だ認識していました。ネット情報でも「かぶることがない」というへんな評価がひとつのキーワードになっていました。
ところが、2月24日まで、十勝のスノーピークポロシリキャンプフィールドに宿泊した際に、我が家のクロンダイクを含めローベンステントが5張もあったのです。本家のスノーピーク、ノルディスクをしのぎ、なんとシェア第1位でした。
冬テントとして考えると、確かに非常に優れているとは思っていましたが、同じことを考える「同士」がいることに驚きました。
帰宅後、テント・セレクトさんにこの情報を提供したところ、次のような返信をいただきました。
「動画ありがとうございます! 素敵なキャンプになったようで何よりです♪
北海道の雪中キャンプ、羨ましいです・・・食べ物もすごく美味しそうで、ついよだれが・・・
最近になってなのですが、北海道の方からよく注文をいただくようになりました!
やはりストーブ使用を前提として作られているテントなので、徐々に人気が出てきているのでしょうか。
やっぱり雪の中のテントはとても素敵に見えますね!」
いいテントです。一流の定番品として自信をもってお勧めします。